糸の素材について色々調べてみた。そしてまとめてみた。化学繊維編。
化学繊維
化学繊維とは、化学的プロセスを経て製造される繊維のこと。
一般的に大体石油が原料と言われていますが、実際は天然素材から再生する再生繊維や、天然素材を含んだものなどもあります。
そして、ごく最近のものであるようにも言われますが、19世紀には人工的に作られた絹糸もあり、歴史は古いです。
再生繊維
植物の繊維を化学的に取り出して繊維に再生したりしたもの。
ペットボトルがリサイクルされてポリエステル繊維になったりとか、そういうものも含まれるようです。
レーヨン
いわゆる「人絹」です。人工的に作られた絹。木材のパルプを溶かして繊維を取り出し、加工したものだそうです。
その経緯からも分かるように、当然ながら絹のような光沢とドレープが特徴です。よくジャケットの裏地とかにツルツルした布地が使われているけれど、レーヨンだったりすることが多いです。
編み糸としては、有名なところではエコアンダリヤなどがレーヨン素材ですね。
艶のある糸なので、刺繍糸などでも美しい光沢が特徴です。
タッセルの材料としても人気の素材ですねぇ。
キュプラ
キュプラは、原料が「綿」になる再生繊維の一種のようです。綿といっても、コットンリンターという短い繊維(本来は繊維として使われない部分)が原材料になるのだそう。
キュプラもレーヨンと同じくジャケットの裏地に使われたりすることの多い、光沢があってツルツルしている生地になります。
原材料が異なるので、区別されているようですね。
糸としては編み物しているときにキュプラを見たことあんまりないなぁと思ったのですが、ラメ糸などに使われているようです。
私の大好きな「にしきいと」も、素材にキュプラが含まれていました。にしきいと、かなり好きです。
合成繊維
恐らくほとんどの人がイメージする「化学繊維」というものは、合成繊維かと思われます。
石油や天然ガスを原料として、化学的なあれこれを経て繊維にしたものです。区分は、化学的な面(単量体の結合様式)によって分類されています。
なので、何がどう違うか、というのは特徴以外はしょーじき分かりません。←
ポリエステル
摩耗に強く、耐久性の高い合成繊維です。とても強く、なおかつ軽くて乾きやすいということで、様々な衣料品に使われている繊維です。
ペットボトルから再生することの出来る繊維でもあるので、むしろ下手に天然繊維を使い続けるよりエコなんじゃない?と思うこともしばしば。
ちなみに私の大好きなアンダーアーマーのインナーも、ポリエステルが主です。
着心地抜群で、汗も気にならないし暑さ寒さにも強いし、なおかつすっごい丈夫なので繰り返し洗濯したって平気。先にロゴが剥がれますね、だいたい。それぐらい洗濯を繰り返しても、生地自体はそんなに劣化しないっていうのが素晴らしいです。
編み糸では混合で含まれていることはありますが、100%ポリエステルってのはあんまり見ないとは思います。
ミシン糸は100%ポリエステルなことが多いですね。
アクリル
編み物で合成繊維と言えば、やっぱりアクリルですね。
アクリルはそもそもが羊毛に似せて作られたものなので、ウールの代わりとして毛糸によく利用されています。
ウールの代わりですが、ウールより遥かに丈夫で劣化も少なく、なおかつ虫食いの心配がありません。発色も良い素材なので、カラーラインナップが豊富なのも嬉しいところです。
最近では色んな種類で100円均の手芸コーナーにもラインナップされていて、編み物の敷居をずいぶんと下げてくれた素材なのではと思います。
また、アクリル糸にも製法によって分類があり、それぞれに質感や用途が編み物用でも変わってきます。
アクリル糸はごわごわしてる!というイメージが強いですが、かなり製法によるところがあるようです。
混合糸
化学繊維同士の混合や、化学繊維と天然繊維の混合など、さまざまな形での混合糸があります。
天然繊維もオーガニックコットンが広まっていくように、その供給には今後多くの課題が生まれてくるのだと思います。そのような中で、混合糸という形で供給を安定させながら価格を安価に抑えることが出来るのは、有意義な面も多いのではないかな、と。
ウイスターのミックスロールは美しい糸ですが、非常にコスパのいい糸でもあります。これも、混合糸だからですね。
冬糸はアクリルとナイロンという化学繊維と、ウールという天然繊維を混合しているからこそ、なのではないかと。春夏糸はアクリルという化学繊維と、綿という天然繊維の混合糸です。
参考リンク
相変わらず素人がふらふらとネットを彷徨って集めただけの付け焼き刃どころじゃない知識ですので、専門的なことは参考サイトを参照してくださいませ。
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